ひざ痛に悩む人の86%に効果のあったスーパー食材とは?

50代以上に多く推定2530万人が悩んでいると言われるひざ痛。気温が下がるこの季節、痛みが増してツライ思いをしている方が多いのではないでしょうか。「名医とつながる!たけしの家庭の医学」でそんなツライひざ痛に効果のある食べ物を紹介していました。

冬にひざが痛くなる理由

そもそもひざの痛みとはひざ関節の軟骨が削れ炎症物質が発生することで起きています。冬の寒さが加わるとひざ周りの血管が縮み血行不良の状態になります。そして血行が悪くなることで炎症物質が停滞し余計にひざの痛みを感じてしまうのです。

しかしそんな多くの人を悩ませているひざ痛を改善できるスーパー食材があるといいます。今痛みがない方には予防効果が期待できるスーパー食材とは。

アボカドはひざ痛改善のスーパー食材

ひざ痛改善のスーパー食材、それは「アボカド」。

アボカドは森のバターといわれるほど良質な脂肪分が多くミネラルやビタミンも豊富。最も栄養価の高い果実としてギネス世界記録にも認定されているのだとか。そして近年の研究でアボカドに含まれる成分にひざの痛みを抑える効果が確認されました。昨年ポーランドで発表された研究でひざ痛患者4822人がアボカドの成分を毎日摂取。すると86%もの人の痛みが軽減されたという結果が確認されたそうです。

今回アボカドの効果について教えてくれたのは千葉大学東千葉メディカルセンター特任講師 整形外科副部長 中嶋 隆行先生です。中嶋先生は日本骨折治療学会の学会賞を受賞されるなどのまさにひざ痛に精通したエキスパート。中嶋先生によると「アボカドは約20%が脂質といわれ果実ではトップクラスの脂質の多い食材。アボカドの油には変形性ひざ関節症を改善する働きがあり油がひざ軟骨を保護し、軟骨を壊す酵素を作らせない働きがある」のだそうです。アボカドの成分は既にヨーロッパでは関節症の治療薬として使われており処方箋がなくても誰でも買える薬となっています。ただしアボカド換算としてはどのくらい食べれば効果が上がるのかはまだわかっていないとのこと。

よく食べている人のひざ軟骨の厚みを調査

そこで番組はアボカドをよく食べひざを若く保っている人を探し出し、どのくらい食べているのかを調査しました。実は日本のアボカドは99%が輸入品。そしてアボカド世界一の生産国はメキシコ。メキシコ人ならばアボカドを普段からたくさん食べているのではないかということで国内のメキシコ人を調査。実はメキシコでは昔からアボカドが根付いており古代マヤ文明の時代から関節の痛みに効くといわれ重宝されてきたという。取材を受けてくれたのは、普通ならひざ痛に悩むであろう50代以降の年齢の方々。アボカドを普段から食べているというメキシコ人の4名でひざ痛はまったくないという。日本人の60代の約半数は軟骨がすり減った状態といわれるが、はたしてアボカド好きのメキシコ人はどうなのか。MRI検査にてクッションとなるひざ軟骨の厚みをチェックしてみると・・・。

  • 女性A(61歳)実年齢30~40代のひざ軟骨の厚さ。
  • 女性B(54歳)年齢20代後半~30代と同等の軟骨のきれいさ。
  • 男性C(69歳)40代のひざと同等。
  • 女性D(51歳)30代ひざと同等。

なんと見事全員しっかりしたひざ軟骨をお持ち。しかも実年齢より20~30歳も若い人と同等の軟骨の厚さということが判明。これには検査した中嶋先生もビックリ。

どれだけ食べたら効果が上がる?

ではひざを若く保っていたのメキシコ人の皆さんはどれだけのアボカドを食べているのか?

検査に協力してくれたメキシコ人女性Aさん(61)の場合、日本在住26年ながらひざ年齢は30~40代という若々しさ。夕食の準備を覗いてみるとアボカドをフライにしたものを作っていました。ちょっとレシピも覗いてみましょう。

【アボカドフライの作り方】

  • アボカド1個を皮をむき6等分にカット
  • 豚カツと同じ要領で小麦粉・卵・パン粉をつける
  • フライパンに浅めにためたオリーブ油で揚げ焼き
  • 茶色く色着いたら完成

ソースでいただくのが定番だそうです。ご主人(日本人)も「表面がサクサクで中は柔らかくてアボカドが濃厚でおいしい」とご満悦です。この日は朝:アボカドサラダ、昼:アボカド入りチキンスープ、夜:アボカドフライ、アボカドマグロ丼とアボカド尽くしで、1人あたりアボカド1個半を食べていました。このような食事を週3回、1週間でアボカド4個半を食べていることが判明しました。

ここで気になるのはご主人です。68歳という日本人のご主人のひざの状態はどうなのか。さすがです。番組はご主人のひざも検査させてもらっていました。なんとご主人までもが40代のひざ若を保っていらっしゃることが判明しました。

番組は同様に他のメキシコ人の3名の食習慣も調査させてもらい、アボカド消費の平均値は1人1週間あたり3個半ということを突き止めました。少なくとも「アボカド約3.5個食べ続けることでひざ痛に効果がある可能性がある」ということが分かったわけです。

若いときからたべてないとダメ?

番組の演者からこんな質問に中嶋先生はこう答えていました。

若い時から食べてないとダメ?

「ひざに起きてしまった炎症を抑えるという意味では間に合うんじゃないかなと」

毎日食べたら太りそう

「アボカドは脂肪を含むのでカロリーは残念ながら高め。ただ肉に含まれる動物性の脂肪は悪玉コレステロールを増やしてしまうといわれるがアボカドに含まれる不飽和脂肪酸というのはむしろ下げてくれる。動物性の脂を摂る代わりにアボカドを摂る、トータルでバランスを考えてはどうか。同じ摂るならこの脂というふうに考えたらどうか」

ひざ痛を改善させるおススメ調理法

アボカドと一緒に摂ると効率的な食材というものがあります。それは「大豆油」。いわゆるサラダ油の主な原料です。実はアボカドはこの大豆油と合わせた場合に変形性ひざ関節症への効果が特に期待できるといわれています。このためアボカドを炒めたり揚げたりするのが最もおススメな調理方法。生のアボカドの場合はマヨネーズを合わせるとよいそうです。マヨネーズの材料にも大豆油はよく使われているためベストマッチな組み合わせだと中嶋先生もおススメしていました。

まとめ

  • ひざ痛はひざ関節の軟骨のすり減りが原因。
  • アボカドの成分には軟骨を壊す酵素を作らせない働きがある。
  • 3.5個/週のアボカドを食べるとひざ若をキープできる可能性がある
  • アボカドは大豆油を合わせて摂ると特に効果が期待できる。

いかがでしたでしょうか。アボカドを週に3.5個ですか…。おいしい食材だと思いますがなかなかの量ですね。ひざの痛みは本当にツライものです。やはり悪化する前が大事なのでしょうね。まだ痛くない人は今のうちに是非アボカドを食生活に取り入れてみませんか?