夜中に起きてトイレにいく。年をとるとなんとなく誰にでもありそうなことなので老化の一つとして初めからあきらめてしまっていませんか?でもちょっと待って。簡単な習慣をつけるだけでその悩み改善するかもしれません。
「名医とつながる!たけしの家庭の医学」で冬に増える夜間の頻尿の予防・改善法を紹介していました。教えてくれたのは頻尿治療のスペシャリスト国立長寿医療研究センター泌尿器科 吉田正貴先生です。吉田先生は頻尿の発生メカニズムの研究や新薬・治療法の開発に精力を注ぎながら医師のための診療ガイドラインを作成するまさに日本を代表する頻尿治療のエキスパートです。
頻尿の定義
先生のお話では「頻尿は水分の摂りすぎなど生活習慣にかかわるものが非常に大きいが、それ以外にも腎臓・心臓あるいは脳やせき髄などの問題からきている場合もあり、その人を広く診てみないと全体的にはわかってこないもの」とし、そしてそもそも頻尿とは日中で8回以上、夜間で1回以上おしっこすることをいう。夜間の頻尿が問題で「睡眠不足・転倒・骨折のリスクがあがることで死亡率が健常者の2倍になってしまうという報告もある」のだそうです。
夜間頻尿のなりやすをチェックする方法
「足のむくみ」をチェックすることで頻尿のリスクがわかるとのこと。むくみとは足先に身体の水分が溜まった状態。はっきりむくみが分かるくらいの人であれば片足ごとに200~300㏄の水分が溜まっているといわれ両足合計だと400㏄以上にもなってしまう。そんな人が寝るために横になると足に溜まった水分が血管にもどってくるため血液量が増え、この余分な水分を出そうとしておしっこがたくさん作られる。これが夜間頻尿になってしまう原因となる。
むくみのチェック方法は以下の通り
- 足のすねを出す
- すねの骨の内側(骨のすぐ横)を約3秒ほど押す
- 押した直後の状態で判断する
押した形跡が残らず元にもどる人は問題なし。くぼんだ跡がついてなかなか戻らない人はむくんでいる人。こんな人はむくみによる夜間頻尿を招きやすい。すでに夜間頻尿がある人は頻尿の原因はこの足のむくみにあるのかも知れない。
むくみを解消して夜間頻尿を予防・改善する
先生のおすすめするむくみ解消方法は「お風呂に入る」こと。湯船につかると体が温まった状態で水圧が足にかかるため、血行が良くなるので広がった血管を通じて足の水分が体に押し戻され尿になる。ただし血管にもどった水分から尿が作られるのに3~4時間かかるので睡眠の4時間前に入浴するのが重要。これで寝る前にトイレにいければ、夜間頻尿で起こされなくてすむというわけです。
睡眠4時間前のむくみ解消法としては他に
- 足のマッサージ
- 弾性ストッキングの着用
- 足を高くして横になる
なども有効とのこと。
まとめ
- 頻尿の定義は日中で8回、夜間で1回以上。
- 夜間頻尿は睡眠不足・転倒・骨折などのリスクをともなう。
- 足にむくみがある人は夜間頻尿になりやすい。
- 入浴によって足のむくみが解消でき、寝る4時間くらい前の入浴がよい。
いかがでしたでしょうか。夜間頻尿の多くの原因は足のむくみが原因だったなんて。寝る前に水分を控えてた人もいるんじゃないでしょうか。それよりも溜まっている水分を先に出すことが大事なようですね。気になっている方は是非おためしあれ。