なっても、なられても困る認知症の予防方法

認知症&認知症予備群は2025年には約10人に1人になるとも言われています。そんな危険な時代を乗り切るためのキーワードとして「脳育」が今注目されています。脳育は脳を活性化させいつまでも若々しく保ち続ける事を目的とします。そんな脳育による認知症の予防方法をテレビ東京系列『主治医が見つかる診療所』にて紹介されていました。

脳の衰えを進めてしまう危険な生活習慣10項目チェック

教えてくれたのはおくむらメモリークリニック奥村歩医師。次の10項目のうち当てはまる項目の数で脳の衰えと認知症になるリスクをチェックできます。

  1. 睡眠が上手くとれていないと感じる
  2. 運動不足である
  3. タバコを吸っている
  4. お酒を飲みすぎてしまうことがある
  5. 野菜をあまり食べない
  6. 虫歯や歯周病など歯に問題がある
  7. 高血圧の傾向がある
  8. 糖尿病の傾向がある
  9. 一人暮らしで近所と付き合いがない
  10. ストレスが多いと感じる

3個以上でイエローカード。生活習慣を見直さないと認知症になる可能性がある。6個以上は将来認知症になる可能性が高い。直ちに生活習慣を改める必要がある。

このチェック表は脳の機能を低下させるリスクのチェック表だが若い人もこの生活習慣が続くと認知症になる可能性が高い。(循環器内科 秋津医院院長 秋津医師)

20歳過ぎるとだいたい1日10万個くらいづつ脳細胞は死んでいく。しかし脳の機能は単純に細胞の数で決まるわけではなく、シナプスという神経細胞をつなぐもので働いており、これは何歳からでも鍛えることができる。(脳神経外科医 札幌禎心会病院 脳疾患研究所所長 上山医師)

ということです。ご自身、ご家族の生活習慣を直ちにチェックしてみては?

認知症の見分け方

物忘れが増えたからといって脳が老化したわけではない。ほとんどの場合は物忘れは心配ではない。ただしこの中に認知症の初期である危険な物忘れもあるとの事。それを早く見つけてどんどん対処していくことが結果的に認知症を予防することになるそうです。それでは認知症の見分け方を見ていきましょう。前出の奥村医師によると次の特徴があったら危険なようです。

〇会話で確かめる方法

  • つい最近見たり聞いたり経験した事を覚えられない、答えられない
  • 答えられないだけでなく、言い訳、取り繕いをする
  • 医師の前でも人前でも自分はまだボケていないとアピールしたがる

最近話題になったニュースを質問してみる。これを覚えていないだけでなく答えられない理由を取り繕ったり話題をそらしたりしたら危険なんだそうです!

〇動作で確かめる方法

  • 手で指でハトやキツネの形をつくって真似させる

認知症の人は自身と対象との位置関係があいまいになる。見た物の位置・形・方向などを認識する能力が低下するため正しく真似できない場合がある。

  • 簡単な引き算を連続してできるか

『100から7引いて答えを言う。その答えからまた7を引いたらいくつ?』専門用語でシリアルセブンという。ただの計算問題ではない。途中で計算を手伝ってはいけない。93と答えを言いながらもう1回7を引かなくてはならないという2つの作業を脳の中で同時にこなすことができるかどうかを見るテスト。

  • 「最近連続ドラマは見ていますか?」を尋ねる

認知症の人はストーリーを覚えていられないので連続物は見なくなってくる。

脳を活性化させる方法

奥村医師によると次の方法で脳育ができるそうです。

  • 意識的にデコボコ道を歩く
  • 思い出の場所を歩く
  • 1日3人の知らない人と世間話をする

ただ散歩するだけでなく季節を感じながら光を浴び、虫や鳥の声を聴きながら花の香りを感じながら、つまり五感刺激しながら歩く。デコボコしたところを足の裏で感じながら歩くことで脳が自然にバランスをとるように歩くことで脳が活性化される。懐かしい場所、思いれのある場所を歩く。昔通った小学校・中学校を歩くなどすると自然と若いころを懐かしみ夢や希望がよみがえり脳が活性化する。初めてあった知らない人と話すことで予期せぬ会話が生まれ脳が活性化する。同じ人とばかり話していると脳がマンネリ化しだらけ気味になってしまう。知らない人、通りすがりの人を1日3人見つけて世間話をすることは脳を活性化させる。

スタジオの他のドクターからはこんな脳育法が紹介されました。

  • 脳を活性化させるツボを押す

こぶしを握って手首を手前に折るとしわが出る。小指側のしわのところに「神門」というツボがある。ここを5秒押して5秒休むを5セットくらいやると脳の付かれを取る。(日本薬科大学長 丁医師)

  • 「思い出し虫食い日記」を書く

毎日日記を書くのは大変なので、週末に1回思いついたことを振り返って書く。どこかで飲んだ店の名前、食べた料理の名前など、思い出せない事は空欄で構わない。思いだしたときに埋めていく。ふとした時にパッと思い出しこれがすごくスッキリする。このスッキリが脳にいい。(内科・リウマチ科 中山医師 そしがや大蔵クリニック院長)

  • 料理がいい

食材を切る+焼き加減を見る、盛り付けをしつつ別の準備をする。同時にたくさんの作業を行うので脳が活性化され最後に食べることで五感を刺激する。(心療内科 姫野友美医師 ひめのともみクリニック院長)

  • なんでもチャレンジ脳育法

50歳からサーフィンを始めた。サーフィンはハラハラや緊張感を与え脳に普段とは違う刺激を与える。脳から出ている神経の半分が体幹(インナーマッスル)の筋肉につながっているので体幹を使うスポーツは脳にいい。水中ウォーキング、バランスボールなんかでも良い。40歳でソバ打ちにもチャレンジした。ソバにはポリフェノールの1種のルチンが多く含まれるので食べてもいい。動脈硬化を改善し血流を増やし血圧にもいい。

まとめ

  • 認知症になるリスクは生活習慣からチェックできる。
  • 若い人でも生活習慣を改めないと将来認知症になるリスクが高まる。
  • 脳は何歳からでも鍛えられる。
  • 認知症の人は会話や動作に一定の特徴がある。
  • 認知症予防には脳の活性化が必要。

いかがでしたか?食べるものも大事。なにより五感を使うことが大事なようですね。人生を長く楽しくするために、できることから始めましょ!